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♪腐った主と花丸な日々♪  
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月別アーカイブ  [ 2012年02月 ] 

気になる人


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2人の出会いらへんから始めてみました(。-∀-)ニヒ♪
 
気になる人
文・画 しぐれ


雪名皇21歳。
美大に通う傍ら、俺は本屋でバイトをしている。
ブックスまりもー大学と俺の住むアパートにも程近いこの書店でバイトを始めてもう半年になる。

もともと子供の頃から少女マンガが大好きで、どうせ働くなら好きなものに囲まれて働いてみたいと
上京したのをきっかけに本屋のバイトを選んだ。
大好きな漫画が店頭に並ぶ前にいち早く見られることもあって、俺はこのバイトが気に入っている。
好きがこうじて今では、少女漫画コーナーの在庫確認はもちろんのこと、仕入れ管理の担当を任されるようにまでなった。

ひとりでも多くの人に俺の大好きな漫画を読んでもらいたくて。
読み終わった後の感動を一緒に味わいたくて、俺は今日も本を売っている。
俺の勧める本を買ってくれるのはおもに女子高校生やOLのおねーさまがた。
まぁ、半分以上は俺目当てって感じなんだけど。

でも、俺をきっかけにして漫画を買って読んでくれさえすれば、その楽しさとか面白さとか絶対わかってもらえるし。
それは面白い本を作ってくれた作家さんにいずれ帰っていくわけで。
だからこうして俺は一人ひとりにお勧めの本のどんなところがいいのか紹介している。
その甲斐あってか、俺の一押しの本は売り上げが好調だ。
もともと昔からこの容姿のせいか、人から注目されることが多かった。
俺目当てのお客さんは自分で言うのもなんだが結構いて、一目で俺目当てだなってわかってしまうのだが・・。

しばらく前から、一人、気になるお客さんがいる。

小柄で華奢な人。目がくりっとしていて、可愛らしい・・・男子高校生(たぶん)。
俺目当てのお客さんって女の子か女の人ばっかりだから、めずらしいなって思った。
もしかしてそっちの気がある子なのかなって思う。
気がついたら、俺に誰よりもハートマークいっぱいの熱い視線を送ってくれていて、かといって自分から話しかけてくることもなく。
本や雑誌の隙間からじっと俺を見つめてくる。
そのしぐさがなんとも可愛くて、話かけてみようと思って近づいていくと、途端にさっとどこかに行ってしまう。
ホントに可愛らしい小動物のような子だ。

その子が店に来ると、俺はいつもより張り切って他のお客さんに本を紹介してしまう。
いろんな人に話しかければ、俺とも自然と話をしてくれるかなって思って。
まぁ、他の人と話す俺を見て、立ち読みしている本の隙間から青くなったり赤くなったりしているのを見るのも楽しかったりするんだけど。

気がつくとその子が毎晩現れるのを密かに楽しみにしている自分がいる。
来店するのは大抵夜だった。
塾の帰りなのか時間はまちまちだけど、一度来ると定位置に陣取り結構遅くまで俺を見つめてる。

そんなある日、今日こそ話しかけて俺の大好きな少女漫画を勧めてみようと思っていた。
その日一日いつ来るのか、ソワソワして待った。
だけど俺の気持ちとは裏腹に、あの子がその日店に現れることはなかった。

ーそれからぷっつりとあの子は現れなくなった。
もしかして俺の企みを察知して関わる前に逃げたとか?
それとも男を好きになるのはやっぱり不毛だ・・・って俺のことはもうあきらめてしまったとか?
不思議と話したこともない男子高校生のことを考えるようになっていた。

そうだよ、全うな道に進んだほうが良いに決まってる。
受験とかあるだろうし。恋にかまけている暇なんてないはずだ。
男を好きになっちゃったなんて、若気の至りってやつだ。
きっとこれでよかったんだと。
俺はそう思うようにした。
なぜかそれは俺の心に暗い影を落とした。




平穏な日常に戻ったと思われたある日。
いつものようにお勧めの漫画を仲良くなった女子高校生に紹介していると、ふらっとあの子が店に現れた。
俺からちょっと離れた距離に立って本を品定めすると、また本の隙間から俺に熱い視線を送ってくる。
今まで来なかったのがまるで嘘のように・・。
俺のこと、あきらめたんじゃなかったんだ。
ふわふわとした視線を感じながら、俺はあの子がまだ俺のことを好きでいてくれることになぜか安堵していた。
なんかもう、来てくれるだけでいい気がしていた。
俺が話しかけようとすればきっとまた逃げて行っちゃうだろうし。
どこの学校の子なのか何年生なのかとか、分かっているわけじゃないからいなくなってしまったら探しようもない。
悪いことしているわけじゃないのに探されるなんて、余計なお世話だろうし。
そんなことを思いながら、またいつもの仕事に戻る。
あの子の視線を背中に感じながら・・。

そろそろ現れる時間になると、何となくソワソワしだす自分。
気がつくとあの子の居場所を確認している自分がいる。
あの子はいつもひとりで立ち読みをしていた。
立ち読みというより俺の鑑賞だけど。

あいかわらず話しかけるわけでもなく、熱い視線を感じながらも仕事をする毎日。
少女漫画のようなふわふわした気持ち。
どうして俺は、こんなにあの子のことを気にしてしまうのだろう。
俺目当てのお客さんなんていっぱいいるのに。

遠目で居場所を確認しながら店頭の本棚に新刊をくべる。
俺を探して店内をきょろきょろと見回していたあの子に、話しかけている男性がいた。
大柄なサラリーマンだった。あの子の肩に手を置き、自分の方を向かせると何やら話しているのが見えた。
一体何を話しているんだ?
あの子は読んでいた本を本棚に戻すと、俯きながら答えている。
可愛い子がいたからって
まさか、援交させようっていうんじゃ!?
店内で援交交渉成立を見過ごすわけにもいかない。
ましてあの子が狙われるなんて。
ここは俺が阻止しないと・・。
決意を持って俺は二人に近づいていった。
それがまさか運命の出会いになるとも知らずに。



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[ 2012/02/25 10:10 ] 二次創作一覧 小説 | TB(-) | CM(-)
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